#33 筋膜とは

 

こんにちは。

ヨガインストラクターのuriです。


今回は「筋膜」について考えます。専門用語が少し多くなりましたが、最後までお付き合いいただけると幸いです。

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◻️筋膜とは?

筋膜とは筋肉を包む膜のこと。ウェットスーツのように体全体に張り巡らされ、表層から深層まで立体的に包み込むため、組織を支える第二の骨格であるといわれています。


筋膜の役割は…

⚫︎組織間を仕切り、結びつけ姿勢を保持する

⚫︎組織同士の摩擦から保護する

⚫︎筋線維の動きを支え、力の伝達を行う


筋膜は、筋線維を包む層(筋外膜、筋周膜、筋内膜など)で構成されており、柔らかい組織なので、委縮・癒着しやすい特徴があるようで、


この萎縮や癒着がコリや痛みを招き、筋肉の柔軟性を損なう原因になります。

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※手術中に筋外膜にダメージが加わった場合、全ての層が破壊されるため、手術侵襲が大きい組織とする研究もあるようです。


◻️姿勢と筋膜の関係

姿勢の調節には,筋膜の張力も重要です。姿勢のアラインメントが崩れると、ある箇所に重心が偏ります。その重心の偏り(=筋膜の張力)が筋紡錘の刺激を引き起こし、筋収縮が引き起こされます。


この筋膜の張力変調は、同じ配列に沿ってほかの筋膜単位で反張力を引き起こすと言われており、


たとえば、大腿筋膜張筋(前回記事ご参照)がその牽引力を増加させた場合、同配列の遠位の筋膜(長趾伸筋)が反対方向の牽引力に誘導され、多くの場合で急性痛を生じさせます。


そして身体は疼痛を回避しようとし、さらに平衡感覚を保つために、対側の代償を生じるようです。薄筋によって膝関節に反張力を生じ、外側の股関節と足関節に対抗しようとします。


治療には筋膜リリース(myofascial release)や筋膜マニピュレーション(fascial manipulation)があります。簡単にいえば、筋膜が癒着しているコリ部分に圧と摩擦熱を与える徒手療法、一般的な整体マッサージに似ているのかなぁと考えました。

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参考文献

https://www.jstage.jst.go.jp/article/spinalsurg/27/2/27_119/_pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/16/2/16_2_103/_pdf


骨格だけでなく「筋膜」といった、普段意識するのない部位から姿勢を考えることも有効なんですね!