#36 八支則
こんにちは。
ヨガインストラクターのuriです。
ヨガインストラクターのuriです。
今回のテーマは「八支則」です。
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◻️ヨガの語源
サンスクリット語の「ユジュ」が由来で、「結ぶ、つなぐ、統合」を意味しており、ヨガは「自己との調和」「心と体を結びつけるもの」として広く伝えられています。
サンスクリット語の「ユジュ」が由来で、「結ぶ、つなぐ、統合」を意味しており、ヨガは「自己との調和」「心と体を結びつけるもの」として広く伝えられています。
これを実現するための方法論が「八支則」であり、これこそがヨガの特長です。ヨガをどのように、どこまで実践するかは各々の自由ですが、健やかに日々を送るために心身のバランスは欠かせません。
心身は相互に影響しあっています。一般的なフィジカルトレーニングでも「メンタルトレーニング」の重要性が言われていますが、その具体的な行動規範を明言化しているという点で、この「八支則」は、非常にロジカルな方法論だと思います!
現代人は意外と「心と体を結びつける」ことができていません。例えば、私たちは食べるときも寝るときも、仕事や家事のこと、雑念を考えて過ごしがちです。このような状態が続くと、なかなか心を休めるのが難しいですよね。「心と体を結びつける」とは、心が感じたままに行動すること。心を空にすること。例えば「歩くときは一心に歩き、食べるときは無心に食べ、眠るときは雑念なく寝る。」という具合です。(参考:中村天風から教わったやさしい瞑想法/沢井 淳弘著)
◻️八支則とは
❶ヤマ Yama(禁戒)
日常生活の中で、他人や物に対して慎むべき5つの心得。環境や人間が良い関係を保つために自制すべきこと。
日常生活の中で、他人や物に対して慎むべき5つの心得。環境や人間が良い関係を保つために自制すべきこと。
アヒムサAhimsa
非暴力、非殺生。肉体的な暴力だけでなく、精神的な暴力、言葉の暴力も振るってはいけない。他人だけでなく自分自身に対しても、何事に対しても思慮深くあること。
非暴力、非殺生。肉体的な暴力だけでなく、精神的な暴力、言葉の暴力も振るってはいけない。他人だけでなく自分自身に対しても、何事に対しても思慮深くあること。
サティヤ Satya
正直、誠実であること。自分の利益を守るためや、見栄を張って嘘をつかないこと。
心穏やかに、自分に正直に生きていれば嘘をつく必要もない。
正直、誠実であること。自分の利益を守るためや、見栄を張って嘘をつかないこと。
心穏やかに、自分に正直に生きていれば嘘をつく必要もない。
アステーヤ Asteya
盗まないこと。他人の所有物を奪わないこと。独り占めしたり、欲張って必要以上に所有しようとしないこと。
盗まないこと。他人の所有物を奪わないこと。独り占めしたり、欲張って必要以上に所有しようとしないこと。
ブラーマチャリヤ Brahmacharya
性欲や物欲、食欲、名誉欲などのあらゆる欲望と快楽に惑わされ、エネルギーを消耗しないようにすること。
性欲や物欲、食欲、名誉欲などのあらゆる欲望と快楽に惑わされ、エネルギーを消耗しないようにすること。
アパリグラハ Aparigraha
執着しないこと。欲望に翻弄されず、何かを必要以上に所有しないこと。必要以上に所有し執着がわくことで、失うことへの恐怖や奪われるかもしれないという疑い、他人への嫉妬や怒りも自分の中に沸き起こってくる。
執着しないこと。欲望に翻弄されず、何かを必要以上に所有しないこと。必要以上に所有し執着がわくことで、失うことへの恐怖や奪われるかもしれないという疑い、他人への嫉妬や怒りも自分の中に沸き起こってくる。
❷ニヤマ Niyama(勧戒)
日常生活の中で、自分に対して守るべき5つの心得。自分自身と良い関係を保つために進んですべき自己鍛錬。
日常生活の中で、自分に対して守るべき5つの心得。自分自身と良い関係を保つために進んですべき自己鍛錬。
シャウチャ Shaucha
自分自身の心身や、身を置く環境を清潔に保つこと。
サントーシャ Santosha
与えられた環境に感謝し、満たされていることに気付き満足すること。
タパス Tapas
努力すること。鍛錬すること。
スワディヤーヤ Swadhyaya
自分の心を良い方向へ導いてくれる書物を読み、向上心を持って学習すること。
イシュワラプラニダーナ Ishvarapranidhana
感謝の念、献身的な気持ちを持つこと。
自分自身の心身や、身を置く環境を清潔に保つこと。
サントーシャ Santosha
与えられた環境に感謝し、満たされていることに気付き満足すること。
タパス Tapas
努力すること。鍛錬すること。
スワディヤーヤ Swadhyaya
自分の心を良い方向へ導いてくれる書物を読み、向上心を持って学習すること。
イシュワラプラニダーナ Ishvarapranidhana
感謝の念、献身的な気持ちを持つこと。
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❸アーサナ Asana(坐法)
ヨガポーズ。瞑想に適した「安定して快適な座法」を身につけるための練習。
ヨガポーズ。瞑想に適した「安定して快適な座法」を身につけるための練習。
❹プラーナヤーマ Pranayama(調気)
呼吸と体・心を繋げることに意識を向けること。
❺プラーティヤハーラ Pratyahara(制感)
感覚への意識を深め、コントロールすること。
❻ダーラナー Dharana(疑念・集中)
一点集中。意識を特定の対象物に長時間向け、心を集中させる状態。
❼ディヤーナ Dhyana(無心・瞑想)
瞑想状態。積極的に集中することもなく、深い静かな精神でいられる状態。
❽サマーディ Samadhi(三昧)
ヨガの最終目標。解脱や悟りとも言われ、瞑想が深まり、集中の対象との一体感を感じている状態。心の平静を保つ精神的な喜び。
最初の2段階「ヤマ」「ニヤマ」は、マットの上で練習する以外のヨガ、日常生活で取り入れたい心得。次に続く「アーサナ」「プラーナヤーマ」「プラティヤハーラ」。最終的に「ダーラナ」、「ディアーナ」、「サマーディ」の3段階で瞑想の練習を開始し、心の調整を行っていきます。
ヨガには修業的な側面もあるため、哲学の学びの深さについて個人差もありますが、ヨガの基本理念の一つに「人生観の自由」があります。
ご自身の生活にあわせて解釈し、実践することも自由であると考えられますね。