#44 身体に合ったレッスン


こんにちは。
ヨガインストラクターのuriです。
 
今回のテーマは「身体に合ったレッスン」です。

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◻️股関節が固くなり、腰痛がある方に合わせたヨガレッスン
 
呼吸の観察をするとき
一般的に胡坐(あぐら)は、腰部や股関節に緊張を生みやすいポーズですので、腰痛がある方には「仰向けで呼吸の観察」が有効かもしれません。膝をのばすと腰が痛む場合は、膝を立てるか、脚を伸ばした状態で膝の下に丸めたタオルなどをセットし、腰を安定させます。
 
仰向けで寝た時に床と腰の隙間に「手のひら一枚分以上の隙間がある」場合は反り腰の可能性があります。反り腰であっても猫背であっても、骨盤が前後過度に傾いている状態だと、呼吸筋のひとつである「骨盤底筋」が不安定になります。また骨盤が左右に傾くと「腹横筋」が崩れ、腹腔内の内圧(腹圧)がうまく入らず、「横隔膜」の動きも制限されます。このように、腰痛がある方は、腹式呼吸が上手くできない傾向があります。
 

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実は「正しい腹式呼吸」は、あまりお腹が膨らみません。本来であれば、安定した呼吸時は腹圧が入っており、その腹圧によってお腹が膨らみすぎるのを制御します。腹部だけでなく、背中まで広がるような感覚です。
 
仰向けで呼吸を観察するメリットとして、お腹に手を当てることで呼吸を感じたり、背中が床方向に沈む感覚を確かめやすくなります。
 
ハムストリングスを伸ばすとき
腰痛の原因は複合的ですが、「ハムストリングス(腿裏)」がひとつ挙げられます。
 
そのため腰痛を改善するためにはハムを伸ばす必要がありますが、前屈の強度が強いポーズは股関節に負担をかけすぎてしまいます。例えば立位から始まる「深い前屈」「ダウンドッグ」は、上半身の重さを股関節で支えるため、普段の慣れてしまった(狭まってしまった)股関節可動域を超えて動いてしまう場合もあります。

そこで、座位や仰臥位(あおむけ)でハムストリングスを伸ばすポーズがベターだと考えます。例えば「ダンダアーサナ」からの「パスチモッターナアーサナ」です。

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前屈方向にかかる重力が比較的小さく、ご自身でコンディションをみながら膝を曲げつつ、前屈角度を調整しやすいというメリットがあります。
 
膝の過伸展をゆるめるとき
膝がロックしやすい方は、足指がうまく使えていない可能性があります。足指が床から浮きがちでやや踵重心になると土台が不安定になり、脚で体重を支えようとすることで前腿が張り、膝がニュートラル位置より伸展してしまいます。

そこでウォーミングアップでは、足指をぐーぱーでよく動かすことや、ゴルフボールで足裏をほぐし、足裏中央を持ち上げてみることが大切だと思います。
 
ちなみにこのゴルフボールマッサージは、毎日するのがオススメです。体内には、血液をとおして酸素と栄養が供給され、供給先で老廃物を回収するしくみがあります。このとき、大きなポンプの役目を果たしているのが心臓ですが、足の裏はちょうど動脈と静脈の折り返し地点にあたることから、もうひとつの重要通過ポイントになります。(ただし食後は、消化のため胃に血液を集めたいので、血液を分散させないためにも、ゴルフボールマッサージとヨガは避けてくださいね。)

各ポーズで軽減をオススメすることも大切。「痛気持ちいい」は黄色信号です。無理をしすぎずに、少しずつ体を慣らしていきましょう。