#55 膝下のねじれ

 

こんにちは。

ヨガインストラクターのuriです。 

 

今回のテーマは「膝下のねじれ」です。 

 

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◻️膝下O脚とは?

膝下O脚は、膝下が大きく外へ膨らんだ状態を指します。正面から見てみると、ひざから下が外側に膨らんだように湾曲しています。

 

ほとんどの場合、ひざ下の骨は真っ直ぐなのですが、脚の外側に過剰に筋肉がついて曲がっているように見えてしまいます。

 

また、膝関節がゆがんだ事で、膝の後ろにある膝窩動脈が圧迫されます。血流が悪くなるので、むくみや冷えを引き起こします。

 

脚の外側に筋肉がつくと、その影響で骨が引っ張られてパランスが悪くなり、さらに脚の外側に筋肉がついてくという悪循環も。すると、どんどん脚が太くなってしまいます。ひどくなると、すねの骨が外側にずれてしまい、膝関節のアライメントは脛骨からの軸が大腿骨の外側に変位します。

 

◻️O脚になる3つの原因

 

・変形性膝関節症のような構造的内反(脛骨外方弯曲含む)

・運動連鎖に伴った機能的内反

・代償に伴った機能的内反

 

このうち「運動連鎖に伴った機能的内反」「代償に伴った機能的内反」についてみていきます。

 

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運動連鎖に伴った膝関節の機能的内反

起点は、大雑把にいえば「骨盤の後傾」あるいは「足の回外」です。

 

足部の回外(踵骨内反)の場合は、足部外側縁に体重をかけ膝は内反傾向となり、股関節は内転位になります。

 

つまり脚が、関節部を起点に時計回りに外に向くと、小指側に重心がかかります。そうすると膝下の脛骨は、同じように時計回りに捻じれるか(=O脚)、捻じれずに留まる、または逆方向(内側)に捻じれる(=膝下O脚)ということだと考えます。

 

こういった場合は、足部から膝、股関節、骨盤へと支持性を伝達していくポーズが有効です。

 

両足で立つと、骨盤の左右差や、左右の脚で異なった歪み方をしている場合に、それぞれの脚のねじれを正しく認識・修正しづらいので、片足立ちで行うとわかりやすいです。


いつも通り、足裏から丁寧に見ていきます。足裏3点でしっかりと踏み込む。特にこのタイプのO脚は、先述の通り「小指側に重心がかかる」傾向があるので、意識的に親指側にも均等に重心を乗せます。

 

そこから、足を回内。外側に傾いている膝下脛骨を内旋するのに連動して、右膝を内側に移動させます。さらに右股関節を外転(体の中心軸から外側に離れる動き)させながら左骨盤を挙上させます。

 

次の段階では、股関節の「外転」に加え「外旋」も強調します。例えば右脚で片足立ちなった場合は、体幹と骨盤を右に回旋させておきます。そこから、右足部を回内するのに連動して、体幹と骨盤を同時に左回旋させながら、左膝も左側に開いていきます。さらに右股関節を外転・外旋させながら左骨盤を挙上させます。

 

代償に伴った膝関節の機能的内反

股関節外旋筋群(=梨状筋など)に筋力低下がある場合、股関節は内旋位になります。股関節内旋位で膝の力を抜くと外反膝になりますが、膝関節を過伸展すると内反膝になります。

 

このような「内反膝」は、大腿骨内旋、足回内、膝過伸展が組み合わさって生じます。大腿骨が内旋した場合、膝の距離が離れ、下腿が弓なりになってしまうのです。この場合、股関節伸展・外転・外旋筋群を強化するポーズが効果的です。

 

参考)https://43mono.com/series/tsukarenai/shisei_vol25/

 

上記はすべて、「木のポーズ」で気を付けるとよいポイントにもなりますね!

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木のポーズで股関節の「伸展」はありませんが、股関節が常に無意識に「屈曲」となって「くの字」になっている場合が少なくありません。

 

尾骨を前に押し出すようなイメージで、股関節のシワを伸ばすように「伸展」方向へ動かすと、ニュートラルな骨盤が保ちやすいかもしれませんね。